RECURDYN 海外事例-機構解析ソフトウェアRecurDynによる履帯式ローダのシミュレーション

ケースニューホーランド(CNH)社製コンパクトトラックローダ(小型履帯式ローダ)の進化を支援するシミュレーション

フィアットのグループ企業で、農業機械および建設機械のリーディングカンパニーであるケースニューホーランド社(CNH)は、様々な製品設計の進化に伴い、機構シミュレーションによる機能アップを進めています。一つの例は、従来のタイヤを使ったスキッドステアローダに比べて、牽引力を増やし接地圧を低減するために開発されたコンパクトトラックローダの設計です。図で紹介しているCase 450CTコンパクトトラックローダは、3,857-lb.(約1,750kg)の積載荷重、82制動馬力(61kW)の性能を持っています。

履帯システムを追加したことにより、コンパクトトラックローダには、バンドトラックを含む稼働部品が追加されました。フロントアイドラーおよびリアアイドラーとの接触やトラックローラーの数と同様に、バンドトラックの柔軟な挙動も考慮される必要があります。一般的な四輪駆動のスキッドステアローダで採用されていたような各側面にドライブシャフトを2つづつ使った方式に比べて、履帯システムを利用する工学的な強みは、各側面にドライブシャフトが一つだけでいいということです。

コンパクトトラックローダの車台には、CNHの大型掘削機やブルドーザーなどの長年の経験から開発した各種機能を組み込んでいます。それらの影響を受けた部品には、トラック、ローラー、アイドラー、トラック張り調整装置、最終駆動装置などがあります。例えばローダーでは、坂の側面に沿って作業をする際に進路から逸れるのを防ぐためにトラック上に中央基準となる2つのラグや3つのフランジを設けています。

耐久性のある履帯式車両の開発には、トラック部品やトラック構造の負荷データが必要です。コンパクトトラックローダの物理試験は、履帯の曲げや車台部品との接触によりトラックを備え付けることが難しいため、困難なものです。また装備は、土壌条件の中で試験をする際に車台と接触する残骸や破片のために、かなり複雑になります。CNHは、ローダーが横切る格子状のパイプを作成することによって、衝撃荷重用の特別な試験トラックを開発しました。パイプはトラックアセンブリの左右にかかる荷重の様々な組み合わせを適用するように配置されました。 本事例で使用したモジュール: RecurDyn/TrackLM

左図は、旋回運動の操作の際に、フロントとリアのアイドラーにかかった荷重を示しています。黄色の矢印は、ハブ上のフォースベクトル、緑色の円弧はハブ上で作用しているトルクを示しています。右図は、半円筒の障害物をローダーが横切る際に、2つの隣接するトラックローラーにおけるフォースを示しています。 動画は以下を参考ください。


事例提供元:MotionPort LLC
2015年12月1日作成

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