あとがき

「大違い 知った分かった 身に付いた」

 この読み物では、機械構造部材の強度評価法に関する種々の技法・手法を紹介することで、その基本的な考え方を示してきた。

 どのような技法・手法にも、終始一貫している基本思想というものがある。それに関しては、次の点を挙げておきたい。 先ずは、実験実証を主体とした論理性の
存在だ。つまりは、利用者各人が実際的にその手法の根幹を納得できるかどうか、という点が肝要となる。

 更に言えば、簡便性であろう。その技法の論理や手順が単純、簡単、簡素であるということだ。その為には抽象化、モデル化という手段が採られることもある。

 手法や技法、そのものを知ることは、当然、必要なことである。だが、その底辺に流れるこのような基調を汲み取ることが重要だ、と観る。 それは、その手法の良し悪しを比較する場合や、自らが新たな手法を生み出す際などに、判断・発想への原動力となるからである。

 本報で示した様々な技法・手法に関しては、重要なものに絞って記載した。
きっと、著者の筆力不足を補って、それらをじっくりと読んで下さったに違いない。
そして、自分なりにそれなりにご理解して頂いたことと思う。

 冒頭の川柳のように、「知ったこと」と「分かったこと」とは隔たりがある。
更に、 「分かったこと」と「身に付いたこと」とはより一層の開きがあるだろう。
とは言え、 この分野での自分の知識度を把握しただけでも、読んだ意義があったはずだ。

 更に、読者自身が自分の修得度合いを認識した後、本文で触れた「大局着眼
小局着手」の知恵などを活用して、自分の不足箇所を補うべく開拓していくならば、それは著者にとっても大いに幸いなことである。

 この技術コラムを書き上げるにあたって、ファンクションベイ株式会社の関係者には様々な事でお世話になった。この場を借りてお礼申し上げる。

2018年2月
ファンクションベイ株式会社
技術顧問 堀内 滋
shigeru1009@ma.tnc.ne.jp